ネット記事やYouTubeを見ているとき、インターネットで買い物している時など様々な場所でネット広告を目にする機会が増えましたよね。しかし、その中には、不正に作られた詐欺 広告があり、不正行為を働いているかもしれません!そこで、気をつけるべき広告詐欺について解説していきます。
広告詐欺とは
広告詐欺や不正広告を「アドフラウド」と呼びます。代表的な例として、ユーザーが実際には広告を見ていない・クリックしていないにもかかわらず不正な手法で広告の表示・クリックを作り出し、水増しし、不正に報酬を受け取る詐欺行為です。
また、アドフラウドには様々な種類・手法があり、その手口は年々高度化、巧妙化しています。広告詐欺は日本でも、数年前から急増しており、注目されている課題です。かつ、世界的にも大きな問題で、問題視がされています。
広告詐欺(アドフラウド)が与えるユーザーへの影響
前述した通り、広告詐欺(アドフラウド)では、不正に広告報酬を受け取るため広告主に大きな影響を与えるのがほとんどです。しかし、私たちユーザー側が広告詐欺によって影響を受けてしまう可能性があります。
・過度な広告の表示
広告詐欺の代表的な手法の一つに、外部からアクセスしたユーザーに大量の広告を表示させ、不正に広告トラフィックを大量に稼ぐというものがあります。ページ内には、大量の広告が詰め込まれて表示され、実際には広告ではないものから、危険なサイトなどがあり、アクセスしてしまうと個人情報が抜き取られてしまう可能性があるという。
・個人端末の乗っ取り
広告詐欺の中でも、最も質が悪く、厄介なのが個人端末の乗っ取り行為です。ユーザーの使っているスマホなどに入り込んで操作し、不正プログラムに感染させたり、広告を強制的に表示させ報酬を得たりします。
これにより、大切な情報や個人情報が抜き取られ、金銭的なトラブルへと発展しかねません…。
広告詐欺(アドフラウド)が与える広告主への影響
広告詐欺(アドフラウド)が広告主へ与える最も大きな影響はやはり、莫大な金額の広告費が発生してしまうことです。しかし、それ以外にも与える影響は大きいものがあります。
・ブランドイメージの低下
広告詐欺によって、ページ内にアダルトサイトや暴力的な広告、危険なサイトの広告などが表示されてしまいます。そうなってしまうと、会社のブランドイメージは低下してしまい、「このサイトは危険だ!」とユーザーからの信頼を失ってしまいます。
・アクセスデータの汚染
広告詐欺により、海外からのアクセスが増えてしまい、本物の利用者と偽物の利用者のデータが混ざりあってしまいます。そうすると、アクセスデータは汚染され、データ分析が正確にできなくなってしまうんです。また、データが汚染されてしまうと、マーケティング業務を阻害してしまい、広告主に重大な影響を与えます。
iPhone約1,100万台に影響を与えた広告詐欺
2023年に入りiPhoneのアプリを中心に広告が乗っ取られ、約1,100万台のiPhoneに影響を与えた広告詐欺スキームが発見され話題になりました。
この詐欺行為は、「VASTFLUX」と名付けられ、iPhone全体やアプリ全体を乗っ取りました。くわえて、1つの広告枠を乗っ取り、広告サイトのオークションで落札すると、1つの広告が表示され、その間に、最大25個の広告を表示したように偽装し、不正に報酬を得ていたとのことです。
現在は、VASTFLUXからの攻撃を阻止し、排除されたようです。今回の広告詐欺で、直接iPhoneユーザーに金銭的な損失をもたらしてはいませんが、多くのiPhoneユーザーに影響を与えました。
まとめ
ネット広告の市場規模の急速な拡大に伴い、ハッカーといった不正業者が増加し、広告詐欺(アドフラウド)が年々増加しています。というのも、IAS(integral ad science)の調査によると、日本は世界で2番目に高いアドフラウド率だという。低下はしているものの、パーセンテージは極めて高く、特に注意が必要です。
しかし、ユーザーに直接的に金銭的な損失をもたらさないことが多く、発見されにくいことが多々あります。とはいえ、怪しいサイトへのアクセスは避け、セキュリティの強化や対策を行いましょう!