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ロシア製セキュリティソフト・Kasperskyは本当に安全なのか

ロシア製セキュリティソフト・Kasperskyは本当に安全なのか

さまざまセキュリティソフトが開発される中、ありとあらゆる部門から高い評判を受け、昨年は5億600万件のサイバー攻撃を阻止したという優れた性能と実績をもつ「Kaspersky(カスペルスキー)」。

しかし、ウクライナ情勢の緊迫以降、ロシア製であるカスペルスキーの安全性が問題視されています。

そこで、気になるカスペルスキーは本当に安全なのか、使い続けてもいいのか解説していきましょう。

Kasperskyとはどんなセキュリティソフト?

カスペルスキーは、ロシア連邦の首都モスクワに本社を置くコンピューターセキュリティ会社が提供するソフトです。現在は、約200カ国以上に事業展開をし、世界各地に30以上の事業所があり、日本でもサービスが提供されています。

特に、デバイスの個人情報やネットバンク口座、クレジットカード情報、暗証番号など大切なデータを守り、漏洩を防ぎます。そのため、ネットショッピングが多い人におすすめのセキュリティソフトです。また、動作の重さを感じさせず快適な環境を維持するため、使い勝手が良いと人気があります。

Kasperskyは危険?!

セキュリティに高い技術をもつカスペルスキーは、現在イギリスに持株が登録されている民間企業です。そして、セキュリティ製品のデータやサイバー脅威に関連するユーザーデータは全てスイスに移されて保管されています。とはいえ、カスペルスキーはロシア製に変わりはありません。

そのため、カスペルスキー 危険性が噂されているんです。そこで、噂の原因を解説していきましょう。

アメリカ政府機関で使用が禁止

米連邦通信委員会(FCC)が、ロシアの情報セキュリティー会社「カスペルスキー」を安全保障上の脅威がある企業に指定したと発表しました。そして、アメリカ政府はこれにより、カスペルスキーの製品の使用を禁止し、排除することを一層強める方向を示しています。

くわえて、イギリスやドイツでも同様の勧告が行われ、世界中でカスペルスキーを危険視する声や、代替製品に入れ替えることが推奨されているんです。

日本でも使用禁止が始まる

前述では、カスペルスキーによる世界の動きをお伝えしましたが、実は日本でもカスペルスキーの使用を禁止、販売を中止するなどの動きが始まっているんです。

というのも、NTTグループが、カスペルスキーの製品について「安全保障上、サプライチェーン上のリスクがある」として、今後、取り引きをやめる方針を決めたと発表しました。それにより、カスペルスキーのセキュリティーソフトの代理販売についても見直すとしています。

今後、国内でカスペルスキーの使用の禁止や使用中止の動きが広まると、使い続けることができなくなる可能性が出てきてしまいます。

スパイ行為の疑惑

カスペルスキーは、アメリカ政府から使用を禁止されてしまった上、カスペルスキーとロシア政府が繋がっているとスパイ疑惑がかけられています。

というのも、カスペルスキーのセキュリティが検出した「正体不明のソフトウェア」がアメリカ国家安全保障局のハッキングツールだったのではないかといわれています。しかし、そのソフトウェアを解析するため送られたサーバーがロシア国内にあったため、ロシア政府とつながったスパイを行っていると判断されてしまったんです。

とはいえ、カスペルスキーは、ロシアの諜報機関やロシア政府、ロシアのハッカー集団などとの関係性について真向に否定しています。

Kasperskyを使っても大丈夫?

カスペルスキーに対して、さまざまなネガティブな情報が流れているのが現状です。しかし、カスペルスキーのセキュリティソフトは世界的に広く認識されており、個人、企業など多くの人から支持されています。また、セキュリティ対策も様々に設計され、優秀なセキュリティソフトです。

しかし、今後ウクライナへの侵攻による影響と危険性は予測不可能で、安全であったり危険であるといった判断は、一概にはできないのが現状です。

最後に

日本政府は、カスペルスキーのソフトについて「ウイルス検知のレベルは高い」と評価しています。その上で、「カスペルスキーではなくロシアを懸念している。ロシアの影響下にある企業は、いざとなったら国家に従わざるを得ないだろう。」と指摘しました。

カスペルスキーは、ウクライナ侵攻に対して中立的な姿勢を示すと表明していますが、戦争の影響で優秀なソフトがなくなるのは悲しいところです。どうにか圧力などに負けずに頑張ってくれることを願いましょう!